9/14

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午後、「マリコさんのお店」へ裏打ちの終わった絵を受け取りに行く。雨が降り始め、濡れないようにバスを乗り継いで急いで帰る。引き続き小さなゴム版画を数枚制作する。
# by koyamamasayoshi | 2021-09-14 21:35 | 日記

9/13

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一昨日、伊勢原に出かけた時にバスの車窓から高級食パン専門店が見えた。看板に赤ん坊の絵が描かれているのだが、その顔が食パンの形で目鼻口が付いている。店の名前は「君に惚れた」だった。この奇妙な感じ、このえぐさを八王子でも見たことがある。「王道の王道」という店名で、看板は、サバンナに夕陽が沈む風景の中に、人と動物が並んでいて中央のこどもが食パンを高く掲げている絵だ。同じ臭いをぷんぷん嗅ぎ取り、調べてみたら案の定同じプロデューサーが仕掛けたお店だった。
数ヶ月前、日暮里駅の常磐線ホームで電車を待っている時に、大きな真珠のネックレスをした若い男の子がいてギョッとした。気持ち悪いなぁと思いつつ、電車に乗るとまた真珠のネックレスをした別の男の子が乗車していた。1日にしかも同じ常磐線に2人も遭遇するとは何かある。これも帰って調べたら、パール男子とか言われている韓国由来の若者のファッションらしい。
自分は些細な街の変化や類似に目が止まりやすい。やはり2つ以上重なると偶然ではなく、そこに意図や理由があると感じてしまう。

昨夜、小さなゴム版画を数枚制作したので、それを入れる小さな額を買いに昼頃出掛けた。甲州街道の画材屋に割と良いものがあったので一つ購入した。
追分の交差点から裏道に入った先の喫茶店バンビに行った。お客さんは常連らしいおじさんが一人、カウンターで新聞紙を広げていた。入口側のテーブル席に座り、妻はナポリタンとアイスティーを、わたしはクリームソーダを注文した。店内、とても時代を感じさせる雰囲気を醸している。滑らかな木の板が壁にいくつも掛かっていて、白色の丸い書体でブラジル、キリマンジャロ、ブルーマウンテン、コロンビア、グアテマラ、モカ、マンデリン、ハワイコナと書かれている。天井から琥珀色のガラス傘の電球が吊り下がっていて、その灯りが店内をわずかに照らしている。届いたクリームソーダはブルーハワイのシロップのように、まるで染料絵具を溶いた水みたいな鮮やかな水色をしていた。沈みかけているバニラアイスの薄黄色とソーダの水色が混じり合って境目がエメラルドグリーンに変化している。美しく変化も面白いクリームソーダだった。ナポリタンを食べる妻に味の感想を訊くと「なつかしい感じ」と言った。
銀杏が落ち始めている甲州街道を歩いて帰っていると、後方から大きな音楽が近づいてくる。自転車のカゴにラジカセを入れて、そのスピーカーから「四季の歌」を大音量で流しながら走る老人だった。「秋を振り撒いて走ってんのかね?」と妻に尋ねると、「秋だけの歌じゃないからねえ」と言った。自転車に乗ったじいさんは甲州街道を進んで音と共に遠ざかって行った。このじいさんのツーペアは無いだろうから特に意味のあるものでは無いと思う。

# by koyamamasayoshi | 2021-09-13 19:41 | 日記

9/12

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昼過ぎに、高尾山口駅ゆきのバスに乗り落合の停車場近くのcafe Chou Chouへ行く。
川沿いの立地で静かに流れる水の音と、時折川向こうの京王高尾線がごとごと走って枕木を叩く音がする。外のテーブルは全て埋まっていて、近隣の奥様方が居心地良さそうに談笑していた。妻と店内のテーブル席に座りメインメニューのハンバーガーを注文した。川の反対側は甲州街道で狭い道を車やロードバイクが走っている。店内の大きなガラス窓からその道を挟んだちょうど向かいに石碑が立っているのが見えて、そこに「侠客関東綱五郎住居跡」と刻印されていた。綱五郎はマキノ雅弘監督の映画「次郎長三国志」でピストルを持った小柄な男でガラス玉のような綺麗な瞳の涼やかな顔が印象的だった。毎日のように通っている道に関東綱五郎の住まいがあったとは知らなんだ。
ハンバーガーはとてもボリュームがあり美味しかった。店員さんの接客もとても親切でまた訪ねたいと思った。
両界橋から川沿いに散歩した。周りの景色を眺めると至る所に秋の様子が見える。
マスクをしていても強烈に香るのは金木犀の品のある甘い香り。渓流の岩場にはハグロトンボやアゲハ蝶が優雅に浮遊して戯れている。彼岸花の華も芽吹き始めていて、中にはすでに咲いている華もあった。平屋の住宅から拍子木の音が聞こえる。ああそうか、今日から相撲の秋場所が始まるのかとわかる。お婆さんと年老いた犬が散歩している。その側で色とりどりの秋桜が咲いていた。どこか沈香の香りのする光景にニルヴァーナを感じる。
川沿いの道では散歩している犬に何度も振り返って見つめられる。今に始まった事ではないが今日は特に多く感じた。小学校の体育館の窓から中を覗くとリボンやフラフープを操って飛んだり跳ねたりしている髪を引っ詰めた少女たちが見えた。バトントワリングというものだろうか。ディズニー映画のなかの、陽気だけを丸めて団子にしたような音楽がBGMとして体育館の中にかかっていた。
橋の上にじいちゃんとクロが散歩していた。いや、よく見ると限りなく近いが別のじいちゃんと別のクロだった。家の近くまできたところで本物のじいちゃんとクロが散歩していた。移動販売車の兄ちゃんが、じいちゃんとクロの後ろ姿をiPhoneで撮影していたのが見えた。自分以外にも、じいちゃんとクロの存在を特別視している人物がいると思うと嬉しかった。
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# by koyamamasayoshi | 2021-09-12 18:25 | 日記

9/11

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早朝、在来線を乗り継いで伊勢原駅へ、そこから大山ケーブル下までバスで行った。
脚の具合もだいぶ良いし、日程と天気予報を鑑みて大山詣に思い切って出掛けた。
バスにはそれなりに参詣者が同乗していた。ケーブル下から独楽参道を15分ほど歩くと大山ケーブル駅に着く。すでに始発の乗車待ちの列が出来ていたし、子供たちのテンションが上がっていて騒々しいので、列から外れて、上まで自分の脚で登り始める。
男坂は女坂に比べて短い時間で下社まで着くが、その分かなり急勾配の登り道だった。石段の高さも膝を腿に付ける勢いで上げなければならないので直ぐに息があがった。
薄暗い前方の石段を外国人女性2人が登っていた。2人の素晴らしく艶かしい肢体を吸い付くように見惚れた。まるでボッティチェリのプリマベーラの中に描かれている女神のような美しさだ。
山の神も女神なので、ひょっとすると山の神かあるいは、人を騙すあやかしか。
そんなことを考える余裕もなく、ただそのたわわに育った臀部に誘われるように息を切らせて登った。
20分で大山阿夫利神社下社に着いた。いまから登らせていただきますとご挨拶して本社に向けて険しい道を登る。登山料を支払い幣を自身で払い、道中守りを一つ貰う。
2、3年前に初めて登り、体力的にはハードだけどとても心地良い気分になり、また登りたいと思い続けていた。理由のひとつには講中がある参詣山ということだ。故郷では20代に大峰講で大峰山に登っていたので、懐かしさと親近感があり、そして昔からの講中の人たちの信心によって形成された宿坊、旅館が参道に沿って延びる川の両端に並んでいる。人々の信仰から形成された集落の美しさは、全世界共通だろう。
はじめの300段くらいは40度はあろうかと思われる急勾配の石段で、そこから先は大きな石や岩、木の根などで出来た荒々しい登山道になっている。中腹くらいで霧が立ち込めて視界が薄ぼんやりしている。雲と同じ高さくらいまで来たところで、どどんどどんと雷鳴が真横から聞こえる。途中で休むことなく登り続け、汗をしとどに流して60分で山頂の本社に登頂した。山頂は霧のため視界不良でただ白い世界が取り囲んでいた。
未だ首都近県は緊急事態宣言下にあるが、週末の大山には多くの登山者が登っていた。
息も絶え絶えで湿度MAXの中、わたしなどはマスクなんて冗談じゃないので脱いで登ったが、律儀な方はマスクをして登っていた。そして登山者同士の挨拶も遠慮してすれ違うときは下を向いていたが、やはり多くの登山者は当たり前のように心地良い挨拶を投げかけてくれる。
下山の途中で雨が降りだし登山道を濡らすので慎重に足を運んで降りた。下社についてもまだ雨が降り続いていたので、歩いて下山するのを諦めて、大山阿夫利神社駅からケーブル下駅までケーブルカーに乗った。車内でお母さんに抱かれた赤ん坊がお母さんの肩越しに穢れのない澄み切った瞳でじっとわたしを見つめていた。俺の背後に何かおかしなものが見えているのかい?
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帰路の独楽参道のタイルの上にツクツク法師が瀕死でひっくり返っていた。
後ろを歩く参詣者が人に踏まれないように端に逃がそうとしたらしく、最期の力を振り絞ってけたたましく鳴いた。
バスに乗って宿坊が両端に立ち並ぶ参道を下って駅に向かう。走る車窓から参道の一番下のお土産屋「かどや」を覗いた。前回ここのお土産屋で大量に好みの古臭い土産物を買ったが、まだまだお店が開いていたので安心した。
正午過ぎ、八王子駅で途中下車して口が欲していた「壱発ラーメン」を食べに行った。
わたしには美味いというよりも中毒性のある嗜好の味という感じがする。
大満足して帰路のバス停に辿り着き時刻表を見ると、全くやって来ない時間帯だった。諦めて、雲が去りお日様が丸出しになって暑くなってきた道をトボトボ1時間歩いて帰った。
帰り道の薬局の駐車場で女子高生が制服のスカートを捲り上げて、黒い下着を履き直していたようだったが、どうしたのだろう。
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# by koyamamasayoshi | 2021-09-11 21:53 | 日記

9/10

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マリコさんから裏打ちが出来ましたとの電話があり昼頃出掛ける。とても綺麗に仕上がっていたので追加で2枚裏打ちを頼んだ。
帰りのバスを待つ間に「馬天使」という喫茶店で休む。店内にかなり好みの音楽がかかっていたので妻がマスターに尋ねるとピノ・パラディーノとブレイク・ミルズのセッションアルバムと教えてもらう。
時刻表の時間に遅れてバス停に行くと、すでにバスは行ってしまったらしい。バス停で20分待つ。妻はiPhoneで早速ピノ・パラディーノの音楽を聴き始めていた。私は少し離れた縁石に座って誰かを待っている黒衣の女性と金髪の少女を見ていた。黒衣の女性は母親かもしれないがわからない。少女は首から下げた水筒を持ち上げて美味しそうに中身を飲んでいた。橋の手前の上り坂でバイクが単身派手に転んで周囲の視線を集めていた。怪我はなかったようで自身でバイクを起こして何もなかったように去って行った。やがて幼稚園の送り迎えのバスが女性と少女の前に止まってもう1人の少女が降りてきた。
黒衣の女性と金髪の少女と、バスから降りてきた少女は、横並びに3人手を繋いで後ろ姿を見せながら帰って行った。
自分も保育園へ行っている時におばあちゃんが迎えに来てくれて、一緒に歩いて帰った記憶がふと蘇ってきた。
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# by koyamamasayoshi | 2021-09-10 18:43 | 日記


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