ペッパーの孤独

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softbankの店内や家電量販店などの入口付近にヒト型ロボットのペッパー君が居る。人の声を認識して商品や店内の案内をするようだ。
昨年倉敷に行った時に、駅改札にペッパー君が居た。同行していた親が洗面所に行っている間、遠巻きにずーっと彼を見つめていた。子供が一回側に寄っただけであとは誰一人として彼に話し掛ける者はなかった。通り過ぎる人の視界に入り認識はされているようだけれど話し掛けられない。ロボットに話し掛けるという恥ずかしさが充満している空気の球体の真ん中に彼は立っているようだった。
彼は人の体温を認知するようで、穴ぼこのような眼で通り過ぎる人を顔を振って眼で追うのだ。駅改札で佇む彼の前を横切る多数の人を必死で眼で追いかけ顔がガックンガックン左右に振れている。感知してから時間差があるようで誰を眼で追っているのか、もはや分からない。しかし必死で顔を振っている。そして何故か上下にも顔を振り、何もない虚空を眺めているのだ。実に健気だなぁと思った。
来るか来ないか分からないものに対して頑張り続ける孤独。
梶井基次郎の本だったか、窓から見える闇の中にぽつんと街灯が誰一人歩いていない寂しい街道を照らし続けている…、という一文があった気がする。まさにその街灯の孤独というか寂寥はペッパー君の孤独と同じだと思う。
by koyamamasayoshi | 2017-03-19 20:45 | 日記


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