ペッパーの孤独

ペッパーの孤独_a0232906_20585484.jpg


softbankの店内や家電量販店などの入口付近にヒト型ロボットのペッパー君が居る。人の声を認識して商品や店内の案内をするようだ。
昨年倉敷に行った時に、駅改札にペッパー君が居た。同行していた親が洗面所に行っている間、遠巻きにずーっと彼を見つめていた。子供が一回側に寄っただけであとは誰一人として彼に話し掛ける者はなかった。通り過ぎる人の視界に入り認識はされているようだけれど話し掛けられない。ロボットに話し掛けるという恥ずかしさが充満している空気の球体の真ん中に彼は立っているようだった。
彼は人の体温を認知するようで、穴ぼこのような眼で通り過ぎる人を顔を振って眼で追うのだ。駅改札で佇む彼の前を横切る多数の人を必死で眼で追いかけ顔がガックンガックン左右に振れている。感知してから時間差があるようで誰を眼で追っているのか、もはや分からない。しかし必死で顔を振っている。そして何故か上下にも顔を振り、何もない虚空を眺めているのだ。実に健気だなぁと思った。
来るか来ないか分からないものに対して頑張り続ける孤独。
梶井基次郎の本だったか、窓から見える闇の中にぽつんと街灯が誰一人歩いていない寂しい街道を照らし続けている…、という一文があった気がする。まさにその街灯の孤独というか寂寥はペッパー君の孤独と同じだと思う。
by koyamamasayoshi | 2017-03-19 20:45 | 日記


小山真徳 展覧会情報


by Koyama Shintoku

カテゴリ

全体
展覧会
日記

最新の記事

2022/10/19
at 2023-04-15 17:18
背中
at 2022-12-14 21:22
2022/8/1
at 2022-08-01 23:36
2022/7/31
at 2022-07-31 23:35
2022/7/30
at 2022-07-30 23:34

以前の記事

2023年 04月
2022年 12月
2022年 08月
2022年 07月
2022年 06月
2022年 05月
2022年 04月
2021年 09月
2021年 08月
2021年 07月
2021年 06月
2020年 07月
2020年 04月
2020年 03月
2020年 02月
2020年 01月
2019年 12月
2019年 11月
2019年 07月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2015年 11月
2015年 09月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2014年 12月
2014年 10月
2011年 08月

その他のジャンル

画像一覧