2016/8/12

東京モノレールで浜松町駅から一駅、天王洲アイル駅下車、寺田倉庫一角の「PIGMENT」という日本画画材店へ妻と行った。
瓶詰め顔料、筆、刷毛が壁にずらりと並べられ、見た目に鮮やかに映る。
俺は多くの筆の中から、竹の繊維を細かく裂いて筆の穂にしてあるものを購入した。
妻は色々と買っているようだった。
そのすぐ側の今年の6月にオープンした、建築模型を多数展示している「建築倉庫 ARCHI-DEPOT」へ寄る。
かねがね、妻と行ってみようと話していた。
ステンレスの棚の2、3段に様々な素材で作られた建築模型が置かれている。
出口付近の建築模型は、内に照明が仕込まれていて、何の色もない白い縮尺人形が、小さな建物内で物語を演出している。
その世界にものすごく惹き込まれた。
実物大の世界に置き換えて考えると、広い建築物内に肌も髪も服も真っ白い人形が微動だにせず、一瞬の情景を永遠続けている。
この怪奇、ぞっとするほど惹き込まれる。
「サザエさん」のカツオ、ワカメが永遠小学生を演じ続けている怪奇に少し近い。カツオらはまだ繰り返される「一年」というループの内で動けるので自由度はある。
こちらは一瞬を閉じ込め、建物ごと人類を標本している。
建築家の気持ちはどこにあるのかと思う。
俺は間違いなくこのちいさな手の中に収まる宇宙をいじくり回す方に悦びを覚える。
それが「本作」にむけて自分の手に負えないほどの大きさになり、加工、組み立ても自分の手から離れたら、どこに表現者としての悦びを感じるのだろうか。
悦びという言葉では広すぎる、言い換えるなら手の中で戯れる心地よさを。
東京駅へ戻り、KITTE内のインターメディアテクへ行く。
一室は、あらゆる動物の骨ばかりが展示されている。
「骨ばかり並ぶと納涼感あるね」と妻が言った。
現在KITTE内に月末の巡業の為の土俵と幟が設置してある。
家に帰り、熊井啓監督の「地の群れ」を観た。
by koyamamasayoshi
| 2016-08-12 19:48
| 日記
小山真徳 展覧会情報
by Koyama Shintoku
カテゴリ
全体展覧会
日記
最新の記事
背中 |
at 2022-12-14 21:22 |
9/29 |
at 2021-09-29 20:47 |
9/27 |
at 2021-09-27 23:48 |
9/26 |
at 2021-09-26 16:38 |
9/25 |
at 2021-09-25 15:22 |
以前の記事
2022年 12月2021年 09月
2021年 08月
2021年 07月
2021年 06月
2020年 07月
2020年 04月
2020年 03月
2020年 02月
2020年 01月
2019年 12月
2019年 11月
2019年 07月
2019年 01月
2018年 12月
2018年 10月
2018年 09月
2018年 08月
2018年 02月
2018年 01月
2017年 12月
2017年 11月
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
2017年 07月
2017年 06月
2017年 05月
2017年 03月
2017年 02月
2017年 01月
2016年 12月
2016年 11月
2016年 10月
2016年 09月
2016年 08月
2016年 07月
2016年 06月
2016年 05月
2015年 11月
2015年 09月
2015年 07月
2015年 06月
2015年 05月
2015年 04月
2015年 03月
2014年 12月
2014年 10月
2011年 08月